空谷傳聲

学習日記

『史記』儒林傳 10

 胡毋生,齊人也。孝景時為博士,以老歸教授。齊之言春秋者多受胡毋生,公孫弘亦頗受焉。

 瑕丘江生為穀梁春秋。自公孫弘得用,嘗集比其義,卒用董仲舒

 仲舒弟子遂者:蘭陵褚大,廣川殷忠,溫呂步舒。褚大至梁相。步舒至長史,持節使決淮南獄,於諸侯擅專斷,不報,以春秋之義正之,天子皆以為是。弟子通者,至於命大夫;為郎、謁者、掌故者以百數。而董仲舒子及孫皆以學至大官。

 胡毋生は公羊学において董仲舒と並び称される人物。公羊傳には齊語が多く齊とのかかわりが深いとされており、齊人の彼は大きな役割を担っただろうと考えられているようだ(日原利国『中国思想辞典』)。

 穀梁傳の記述は非常に短く、細かな系統が述べられるのは漢書になってから。よって穀梁傳が整理されたのは公羊傳より遅いとされている(野間文史『五経入門』)

 最後に董仲舒の弟子について簡単に述べられている。ちなみにここにある淮南王の反乱をそそのかしたのが以前出てきた田蚡である。

 

 【索隱述贊】孔氏之衰,經書緒亂。言諸六學,始自炎漢。著令立官,四方㧖腕。曲臺壞壁,書禮之冠。傳易言詩,雲蒸霧散。興化致理,鴻猷克贊。

 ・㧖 e4:把、握(『辞源』)

 

「索隱述贊」は史記三家注の一つの『索隱』(作者は唐の司馬貞)につけられている、史記本文へのコメントといった類のもの。儒林傳全体のまとめになっている。